私の場合、まず、ラテクックスアレルギー発症時に、病院、歯科医院、美容院からは締め出しを喰らった。
歯科医院、美容院は、どちらかと言うと、あまりラテックスアレルギーのことを深刻には捉えておらず、施術は受けられるが、対応がずさんになるので、怖くなってこちらから施術を拒否たり、時にはその場で帰ってきたりすることがあった。しかし、中ではちゃんとこちらの身になって考えて、大丈夫なこととそうでないことをはっきりさせた上で対応してくれる歯科医院、美容院があったので、なんとか助かっていた。結局は、行ってみて、その場にやる気と思いやりのある人がいてくれるかどうかだ。
病院に関しては、アレルギーへの危機意識はやっぱり一番すごくて、裏に呼び出されて「今すぐ出て行ってもらわないと困る」と激しく拒絶されたり、脳腫瘍での通院時にも「このアレルギー、怖いなあ」と脳神経外科医にしきりに怖がられたこともあった。
そして、今度は脳腫瘍である。
この言葉の響きは、世間的に、かなり忌み嫌われている気がする。
私がラテックスアレルギー発症した当初は、まだ世の中にはアレルギーの怖さが知れ渡っていなかったと思う。アメリカ等ではラテックスアレルギー患者だと国が何かしらのカードを発行して、ちゃんと明示できるようにされているらしいが、日本はそのあたりは興味がないらしい。しかし、最近では、色々な激しいアレルギーを持つ子供達が増えてきて、その親の世代くらいまでは、アレルギー、と言うとすぐに話が通じるようになってきたし、どちらかというと、同情的な扱いをしてもらえる。
でも、脳腫瘍、となると、皆、息を飲み、仕事の話はなかったことになり、気軽なおしゃべりは避けられ、お店は入店拒否となる。
この先、脳腫瘍患者がもっと増えてポピュラーになれば、この「寄るな、触るな、祟られる!」みたいな妙な迷信じみた避けられ方をすることもなくなるのだろうな、と思うが、今はまだそのレベルではないと感じる。
子供のいじめで「無視」ってのは、昔からあるけれど、やっぱり、それをやられた方は相当にこたえるんじゃないかと思う。
弱い者、病んだ者は見ない、いない、ということで、一切のエネルギーを注がない、って・・・さらに弱るに決まってるじゃないか。
今日、こんなことを考えたのは、実は、いつも行っていた美容院を実質上、出禁になってしまったから。
平日の昼間だったので、予約もせずに訪れたが、受付では、三十分後くらいなら可能、と言われたので、「アレルギーなので、ゴム手袋でなるべく皮膚に触らないようにお願いします。使っても大丈夫な手袋も自分で持参しましたので、もしよかったら、それを使ってください」と言い残して、時間を潰して三十分後に店に戻った。
すると、「アレルギーの方は、責任が取れないので出来ません」と言う。
「でも、今までやってもらって来て、何もトラブルはなかったし、使っても良い手袋も持ってきているのに、なぜ?」と聞いても、「方針が変わりました。薬品もありますし、座席にもゴムがあるので、責任が取れません」。「ラテックスアレルギーと薬品は関係ないです。座席のゴムは合成ゴムなら問題ないし、今までも座ってきている」と言っても、「責任が取れませんので」の一点張り。しかし、その店長の薄笑いを見ているうちに、私はもう「この人は全然アレルギーの知識もなければ、知りたくもない。ましてや、美容室に施術を受けに来る人自体にまるっきり興味なんてない。ただただ、病気の厄病神を店から追い出したいだけだ」ということが完全にわかってしまった。すでに二度と来ないことはわかっていたけれど、一応、本当に思うことをこういう人に対しても発する、という努力だけはしようと思って、「ちゃんとした対応さえすれば、問題のないことだし、この店で問題を起こしたこともないのに、一度病気になった人間は受け付けない、なんて、おかしいですよ。アレルギーがダメ、ダメと言うけれど、どんなアレルギーなのかちゃんと調べたんですか?」と言ってみた。だって、もう2年以上、この店にはアレルギー持ちとして通っているし、さっきから、この男の挙げ連ねる危険性は間違ったものばかりだ。「いえ、そこまでは・・・。でも、方針なんで」との答え。「わかりました。では、私ももうこちらには来ません。来ませんけど。他人の身体を触る仕事をしているなら、もうちょっと身体の事くらい勉強されたらどうですか?病気の人間がこういうところに来るだけのことに、どれくらい苦労しているかわかりますか?」と一応言ってみたが、向こうは、もうおかしくてたまらない、やめてくれ〜、爆笑寸前!みたいな顔で笑いをこらえていた。
こっちは、怒りを抑えるのに必死でワナワナしつつもしゃべり、向こうは「こいつ、震えてるよー!キャーハハハハ!」と笑いをこらえきれず、ヘラヘラ笑ってしまっている。
シュールすぎる光景。
そこには何一つ、通じあうものはない。
非常に腹が立ったし、他に行ける美容院もないので困ってしまった。
しかし、もともと、いろんな美容師が入れ替わり立ち替りしていて、数名の良い人もいたが、主要となって動かしている人間たちが腐っている感じは前々からわかっていたし、大型スーパーの中にある落ち着きのない店で、センスも好きではなかった。
そして、数名の良い人に当たった時、まだその頃は、頭や耳から出血している日もあり、そのことを聞かれて話しているうちに、「うちの親も脳腫瘍なんです」と話してくれ、気遣ってくれた美容師さんもいた。その美容師さんとそういう話が出来たのは良かったけれど、こういう情報を流したのも出禁になった理由の一つかもしれない、と思った。脳腫瘍、とカルテに書かれてはいないにしても、頭や耳から出血している厄介な人は、この店にとっては「排除すべきリスク」なんだろう。
その心意気のどこが「美容」だ!ダッセーー!
どちらかというと、この腐った美容室は、アレルギーを毛嫌いして店から追い出したのだと思うけど、企業の面接になると、脳腫瘍、と口にした時点で、話を止められたことがあるくらい、脳腫瘍は社会において「あってはならないもの」であった。相槌すらなかった企業もあった。絶句である。
でも、「一部の人間が、コキ使いやすい人間を安く雇って馬車馬のように働かせて利益を得る」のが会社の目的であるから、脳腫瘍患者である私を避けるのは当たり前なのだが、面接に落ちても理由は聞かせてもらえないし、派遣会社からも、全く別のトンチンカンな理由を挙げて断られた。この「やんわりと避けられる感じ」は、やっぱり脳腫瘍ならではだなあ、と思う。アレルギーは、まさにアレルギー反応、といった感じの過激な避けられ方をするから。結論から言うと「敷地内で、死なれたら困る!」ということだと思うけど、その前に「この人、すぐ死ぬよ」という恐怖の目で見られている気がしてならず、また、こういう世間の目が、私の片足を無理矢理に棺桶に押し込もうとしているように思えてならない。
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