2016年4月14日木曜日

脳腫瘍は世間話には不向き

メジャーな病気なら良い、というわけじゃないけれど、なぜ、こんなに毎日毎日、職場でヒヤヒヤ、ドキドキしていなければいけないのかと考えたら、やっぱり、脳腫瘍の患者数が少ないせいだ、世間は多数決なのだ!(?)と思い至った。

家の中にいる分には良かった。


脳腫瘍から来る麻痺のために、歩くのが遅くても、変な顔をしていても、ご飯が上手く食べられなくても、私は気にしない。唯一の同居生物である猫も気にしない。誰にも言い訳しなくてもいい。


しかし、仕事に出てしまうと、そんなことは許されない。


世間と同じように、同じスピードで、同じことが出来ない、というのは違和感を与える。





私くらいの見た目で外を歩いていれば、「当然、避けるだろう」と思い込まれて車は突っ込んでくるし、食事をしながらの歓談では、ノリ良く答えが返ってくるものかと思われて、テンポ良く早口で話しかけられる。

しかし、私が、それらの期待に応えるのは無理だ。
歩きながら横を振り向くことはできないし、物を食べながらしゃべることなどできないし、そもそもザワザワした場所で何気なく話しかけられても、聞こえない。

さらに、仕事ともなると、同じように動けない人がいるのは、皆の足を引っ張り、損をさせることになる。皆、少しでも得したいから我慢して労働をしているというのに。


私は「花粉症」もひどいけれど、花粉症はある意味、楽だ。世間にどんどん患者数が増えているので、マスクをしてても怒られないし、「私もだよ、わかるよ、辛いよね」という空気が流れているので、スンスン鳴らして鼻もすすりやすい。


しかし、同じアレルギーでも「ラテックスアレルギー」も患っている私としては、こちらは主張しづらい。そんな面倒くさいもの、世間は興味がない。無いことにしたい。

言わんや、脳腫瘍をや(?)
(でも、本当はラテックスアレルギーの方が、脳腫瘍より断然、急死する可能性は高いと思うんだけど・・・脳腫瘍という言葉の響きが悪いのかもしれない)

そして、ただ、世間話をしたいだけの人、というのは多いと思う。当たり障りのない世間話以上の内容には触れたくないのだ。死ぬ様な話をしないで欲しい、リアクションに困るから、と多分思っているのではないかと思う。

そりゃ、特別にめでたい話でもないけれど、しょうがないじゃん!
こちらとしては、年中無休で一生、脳腫瘍なんだから。人生の全体、日々の細部に脳腫瘍が関わってくる。
健常な人から見たら、不自然なしぐさ、不可解な行動が多すぎる。
顔も身体も動かせない、声も出せない、というだけなのに、「無視した!」と騒がれ、あてつけに何度も無視されたこともあった。
悪気はないんです、ということを脳腫瘍を抜きで、どう説明したら良いのか悩ましい。

だから、世間話って、本当に難しい。

もともと、世間話をするにはある種の特殊能力が必要だと思っていたし、脳腫瘍を差っ引いたとしても、私のプライベートの情報なんて世間が好む傾向の話ではないと思っていたので、世間がOKとする、適当な内容を考えて話すことにエネルギーを費やしてきたけれど、脳腫瘍になって、その症状が周囲に隠しきれなくなってきてからは、無難な話に作り上げるには難易度が上がりすぎて、もうお手上げ状態である。

上手く隠してやって行くことを目指していたけれど、仕方がない。


世間から浮くだけ浮いて、引かれるだけ引かれてみるか・・・。





 脳腫瘍と診断されて、こちらのブログを参考にさせてもらいまいた。 私も遅ればせながら参加中です。
脳腫瘍と診断されて、こちらのブログを参考にさせてもらいまいた。
私も遅ればせながら参加中です。





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