2023年4月28日金曜日

[脳腫瘍手術の回想004]何なら食べられるのか?を常に考える


前回は、喉の違和感について書きました。

食べたくても、喉から先に食べ物が通らなくなって、健康面や食の楽しみを失い、人と一緒に食事を摂れなくなったことも加担して、気分が下がり気味になって行きました。

「何なら食べられるか?」

を常に考えて、お昼休みにはうどんを食べて、家に帰ってからは豆腐とかお粥とか食べていたようにも思います。

元々、甘いものが好きだったので、最初はゼリーやプリンを食べる頻度を増やしていましたが、流石に甘いものの食べ過ぎで、体調不良にもなったし、もう身体がうんざりしてしまって、甘いもの以外で主食が欲しい、と思いました。

甘くなくて、栄養も摂れて、喉を通っていくもの・・・あれこれ考えた結果、「テリーヌ」と「煮こごり」が美味しそうに思えました。

(今、冷静に考えてみると、ご馳走ばっかり。そりゃ美味しそうに決まってる!)

煮こごりは仕事を辞めてから、時間ができたので自分で魚を煮て食べたことがありました。むせる危険性の低いものを安心して食べられる、という気楽さに幸せをしみじみと感じたことを思い出します。

しかし、テリーヌはデパ地下にでも行かないと売っておらず、毎晩残業して帰る頃にはコンビニしか開いていなかったので、結局、食べずに現在に至ります。

そもそも、仕事か何かでパーティーに出た時くらいにしか、テリーヌなんか食べたことなかったのに、よく思いついたな・・・。

後に手術を受けた後も、一時的に食べられる形状の物が一気に減りますが、どんな物なら食べられるのか?を常に考えて考えて、時には考え疲れて、キッチンでへたり込んでしまって・・・それでも、何かを食べて生きてこられたのは、自分が食いしん坊であったおかげだと、つくづく思います。

こういう状態になると、元々、食にあまり興味がない人(男性とか?)とか、偏食の人はかなり厳しいのかもしれない・・・でも、病気をきっかけにバージョンアップして、自分で色々と食べられるメニューを編み出してしまう強者もいるのかな・・。

その後、入院してからは嚥下困難でも食べやすい物も教えてもらえたし、自分の体の扱いにも慣れて、今はもう食品の選別に慣れました(つまり、治ったわけではないです)。




0 件のコメント:

コメントを投稿